商品コード: RLB222844

レスベラトロールの基礎と応用

販売価格(税込): 6,600
ポイント: 0 Pt
■体裁:B5判、250ページ
■発刊:2019年3月11日
■ISBNコード:978-4-7813-1362-7
■シーエムシー出版
2012年刊「レスベラトロールの基礎と応用」の普及版

★アンチエイジング作用で一躍注目を集めるレスベラトロール。
★その機能のほか、物性、誘導体製造、体内動態などの基礎から、食品、化粧品、医薬への応用までを網羅!
★アンチエイジング作用の他、抗酸化作用、抗炎症作用、抗がん作用、神経・腎臓保護作用、循環改善作用など広範にわたるレスベラトロールの機能性を詳述!!

【監修】
坪田一男

【著者】

刊行のねらい

 レスベラトロールは、ぶどうの皮や赤ワイン、ピーナッツの赤皮に多く含まれるポリフェノールの一種である。数あるフードファクターのひとつにすぎないのだが、現在食品業界、サプリメント業界、医学界はじめ、さまざまな分野から大きな注目を集めている。その理由は、レスベラトロールの独特な健康効果にある。
このような折、“レスベラトロール”に焦点を絞った教科書を出版したいとの申し出があった。自分は眼科臨床医であるが、レスベラトロールの可能性に早くから着目して、我々の研究室からはすでにレスベラトロール関連で4本の医学論文を出している。また、社会に正しい情報を提供し、さらにレスベラトロールについて研究を深めていく上でも、非常によい機会であると考え、本教科書の編集の仕事をお引き受けすることにした。
編集にあたっては、現在活発に行われている本邦におけるレスベラトロール研究の第一人者の先生方に執筆をお願いし、ご快諾をいただいた。これにより、科学として質の高い網羅的な教科書ができたものと満足している。執筆者の先生方にはこの場を借りてお礼申し上げたい。
本教科書では、レスベラトロールのフードファクターとしての基本情報から、加齢に関するさまざまな疾患への関わりまで、ご執筆いただいた。さらにそのメカニズムについても、現在解明されている範囲でカロリーリストリクションを含めて解説していただいた。
レスベラトロールは研究すればするほど魅力が増す興味深いフードファクターだとあらためて思う。2012年の時点において最高のレスベラトロールの教科書であることは間違いないと自負しているが、真に皆様のお役に立つことができればこれほど嬉しいことはない。
坪田一男
(本書「第1章 はじめに」より一部抜粋)

著者一覧
坪田一男  慶應義塾大学 医学部 眼科学教室 教授,環境情報学部 ヘルスサイエンスラボ
大澤俊彦  愛知学院大学 心身科学部 学部長,教授(健康栄養学科)
立藤智基  (株)山田養蜂場本社 研究事業開発部 部長
谷央子   (株)山田養蜂場本社 みつばち健康科学研究所 主幹研究員
谷野豊   (株)分子生理化学研究所 製品開発・学術部 取締役
新村健   慶應義塾大学 医学部 老年内科 専任講師
下川功   長崎大学 大学院医歯薬学総合研究科 教授
千葉卓哉  早稲田大学 人間科学学術院 基礎老化学研究室 准教授
森亮一   長崎大学 大学院医歯薬学総合研究科 講師
小沢洋子  慶應義塾大学 医学部 眼科学教室 専任講師
三宅誠司  慶應義塾大学 医学部 眼科学教室 研究員
澤登雅一  三番町ごきげんクリニック;東海大学 血液腫瘍内科 非常勤講師
長岡泰司  旭川医科大学 眼科学教室 講師
北田宗弘  金沢医科大学 糖尿病・内分泌内科学 講師
古家大祐  金沢医科大学 糖尿病・内分泌内科学 教授
井上浩義  慶應義塾大学 医学部 化学教室 教授
柴山(岡本)和子  東京歯科大学 微生物学講座 助教
杉崎太一  慶應義塾大学 医学部 腎臓内分泌代謝内科
渡辺光博  慶應義塾大学 大学院政策・メディア研究科 兼 環境情報学部 兼 医学部 教授
石田晋  北海道大学 大学院医学研究科 眼科学分野 教授
中村滋  慶應義塾大学 医学部 眼科学教室 研究員
久保田俊介  慶應義塾大学 医学部 眼科学教室 Research Associate
単少傑   オリザ油化(株) 応用企画開発課 主任研究員
久野篤史  札幌医科大学 医学部 薬理学講座 助教
堀尾嘉幸  札幌医科大学 医学部 薬理学講座 教授
佐々木努  群馬大学 生体調節研究所 代謝シグナル解析分野 助教
安斉俊久  国立循環器病研究センター 心臓血管内科部門 部長
吉野純   Washington University School of Medicine Center for Human Nutrition Research Assistant Professor
辻村晃   大阪大学 大学院医学系研究科 器官制御外科学(泌尿器科) 准教授
執筆者の所属表記は、2012年当時のものを使用しております

【刊行にあたって】
刊行のねらい

 レスベラトロールは、ぶどうの皮や赤ワイン、ピーナッツの赤皮に多く含まれるポリフェノールの一種である。数あるフードファクターのひとつにすぎないのだが、現在食品業界、サプリメント業界、医学界はじめ、さまざまな分野から大きな注目を集めている。その理由は、レスベラトロールの独特な健康効果にある。
このような折、“レスベラトロール”に焦点を絞った教科書を出版したいとの申し出があった。自分は眼科臨床医であるが、レスベラトロールの可能性に早くから着目して、我々の研究室からはすでにレスベラトロール関連で4本の医学論文を出している。また、社会に正しい情報を提供し、さらにレスベラトロールについて研究を深めていく上でも、非常によい機会であると考え、本教科書の編集の仕事をお引き受けすることにした。
編集にあたっては、現在活発に行われている本邦におけるレスベラトロール研究の第一人者の先生方に執筆をお願いし、ご快諾をいただいた。これにより、科学として質の高い網羅的な教科書ができたものと満足している。執筆者の先生方にはこの場を借りてお礼申し上げたい。
本教科書では、レスベラトロールのフードファクターとしての基本情報から、加齢に関するさまざまな疾患への関わりまで、ご執筆いただいた。さらにそのメカニズムについても、現在解明されている範囲でカロリーリストリクションを含めて解説していただいた。
レスベラトロールは研究すればするほど魅力が増す興味深いフードファクターだとあらためて思う。2012年の時点において最高のレスベラトロールの教科書であることは間違いないと自負しているが、真に皆様のお役に立つことができればこれほど嬉しいことはない。
坪田一男
(本書「第1章 はじめに」より一部抜粋)

【目次】
【総論】
第1章 はじめに―レスベラトロールのサイエンス―
1 レスベラトロール研究の歴史
2 エイジング研究におけるサーチュインの立場
3 長寿達成についてはまだディスカッション
4 レスベラトロールをめぐる議論
5 現在のレスベラトロールの考え方

【基礎】
第2章 ポリフェノールとレスベラトロール 
1 はじめに
2 「ポリフェノール」の機能
3 「機能性ポリフェノール」への期待
4 エビデンスに基づいたポリフェノール開発への期待
5 レスベラトロールへの期待
6 ポリフェノールによる寿命延長作用

第3章 レスベラトロールの原料および製造 
1 主な原材料と産地
2 急拡大するレスベラトロール市場
3 利用用途
4 製造方法
5 レスベラトロール原料におけるスチルベノイド等ポリフェノール関連の成分規格
5.1 ブドウ由来の原料
5.2 赤ワイン由来の原料
5.3 メリンジョ由来の原料
5.4 リンゴンベリー由来の原料
6 摂取目安量
7 安全性に関する情報
8 安定性に関する情報
9 研究の状況と展望

第4章 レスベラトロールとその誘導体の構造、植物分布、活性 
1 はじめに
2 レスベラトロール誘導体
2.1 モノマー
2.1.1 水酸化,メチル化,メトキシ化,デオキシ化誘導体
2.1.2 プレニル化誘導体
2.1.3 配糖体
2.2 オリゴマー
2.2.1 ダイマーからテトラマー
2.2.2 高重合したレスベラトロールオリゴマー

第5章 レスベラトロールの安全性・吸収・代謝・体内動態・レスベラトロールサプリメントの見極め方 
1 はじめに
2 レスベラトロールの安全性
3 レスベラトロールの吸収・代謝
4 レスベラトロールサプリメントの見極め方
5 おわりに

【アンチエイジング作用】
第6章 カロリー制限の分子メカニズム 
1 老化のメカニズム
2 老化は制御できるか?
3 CRはどのような機序で老化を抑制するのか?
4 CRのメカニズムに関する仮説
4.1 発育遅延説、成長ホルモン・IGF-1抑制説
4.2 代謝率低下説
4.3 体脂肪減少説
4.4 酸化ストレス軽減説
4.5 細胞減少抑制説
4.6 糖・インスリン代謝改善説
4.7 ホルミシス仮説
5 CR効果を仲介する細胞内情報伝達系
5.1 インスリン・IGF-1シグナル
5.2 Sir2(Sirtuin family)
5.3 mTORシグナル
5.4 AMP-activated protein kinase(AMPK)
5.5 ミトコンドリア機能制御
5.6 染色体安定性
6 まとめ

第7章 サーチュインと老化,寿命 
1 はじめに
2 SIRTの局在と機能
3 SIRT1
3.1 SIRT1の機能
3.2 SIRT1とカロリー制限(CR)との関連性
3.3 SIRT1とAMPK
4 SIRT3
5 SIRT6
6 おわりに

第8章 CRM(caloric restriction mimetics)としての作用とメカニズム 
1 はじめに
2 CRのエイジングに対する効果
3 CRMのコンセプト
4 レスベラトロールにおけるCR類似効果の発見
5 レスベラトロールのSIRT1に対する効果
6 レスベラトロールによる遺伝子発現の変化
7 ヒトにおけるレスベラトロールの効果
8 レスベラトロール-SIRT1-オートファジー
9 レスベラトロールのCRMとしてのメカニズム

【機能性とメカニズム】
第9章 レスベラトロールの抗酸化作用 
1 はじめに
2 活性酸素の発生
3 活性酸素と酸化ストレス
4 レスベラトロールとフレンチパラドックス
5 レスベラトロールによって制御される細胞内の抗酸化メカニズム
6 レスベラトロールの直接的な活性酸素除去作用
7 おわりに

第10章 抗ガン作用 
1 はじめに
2 レスベラトロールの抗腫瘍作用
2.1 in vitroから前臨床試験まで
2.1.1 アポトーシスの誘導
2.1.2 血管新生阻害
2.1.3 細胞周期停止
2.1.4 化学療法剤との相互作用
2.2 臨床試験
3 今後の課題
3.1 レスベラトロールの主要な抗腫瘍作用は何か
3.2 低いバイオアベイラビリティの改善
3.3 相反する効果をどう解釈するか
4 おわりに

第11章 レスベラトロールの循環改善作用 
1 はじめに
2 レスベラトロールの循環への作用
2.1 レスベラトロールの血管拡張作用
2.2 網膜血管における血管拡張作用の意義
2.3 レスベラトロールの網膜細動脈拡張作用のメカニズム
2.4 レスベラトロールの心血管保護作用
3 レスベラトロールの循環改善作用に着目した臨床応用の可能性―糖尿病網膜症予防への応用を目指して―


第12章 レスベラトロールの神経・腎臓保護効果 
1 はじめに
2 レスベラトロールの脳神経保護効果
2.1 アルツハイマー病
2.1.1 抗炎症効果
2.1.2 抗酸化作用
2.1.3 プロテオソームにおけるAβクリアランスの促進
2.1.4 アラキドン酸カスケードの抑制
2.1.5 SIRT1を介したアポトーシスの抑制
2.2 パーキンソン病
2.3 筋萎縮性側索硬化症(ALS)
2.4 ハンチントン舞踏病
2.5 脳脊髄の虚血と虚血-再潅流障害
3 レスベラトロールの腎保護効果
3.1 糖尿病腎症
3.2 薬剤誘発性腎障害モデル
3.3 虚血-再潅流障害
3.4 敗血症性急性腎障害
3.5 尿管閉塞性腎障害
4 SIRT1の活性化による加齢臓に対する抗老化効果への期待
5 おわりに

第13章 放射線保護作用 
1 はじめに
2 放射線障害作用機序
3 放射線障害の修復
4 放射線照射時のレスベラトロールのがん細胞抗増殖効果
5 レスベラトロールのUV単回照射に対する保護作用
6 レスベラトロールのUV反復照射に対する保護作用

第14章 レスベラトロールの抗菌・抗真菌作用 
1 はじめに
2 レスベラトロールの細菌に対する作用
2.1 Propionibacterium acnesに対する作用
2.2 Helicobacter pyloriに対する作用
2.3 齲蝕病原性細菌と歯周病原性細菌に対する作用
2.4 Neisseria属菌に対する作用
2.5 他の病原性細菌に対する作用
3 レスベラトロールの真菌に対する作用
3.1 Dermatopytes(皮膚糸状菌)に対する作用
3.2 Candida(カンジダ菌)

第15章 レスベラトロールの脂肪動員への作用 
1 はじめに
2 肥満の流行
3 脂肪細胞のライフサイクル
4 レスベラトロールの脂肪細胞への効果
5 レスベラトロールの肝臓・骨格筋における効果
6 レスベラトロールの動物実験における抗肥満効果
7 その他の植物化合物との併用におけるレスベラトロールの抗肥満効果
8 おわりに

第16章 レスベラトロールの抗炎症作用 
1 はじめに―新しい炎症の概念とその評価系としての網膜
1.1 急性炎症と慢性炎症
1.2 網膜血管への白血球接着を評価系とした炎症モデル研究
2 急性炎症に対するレスベラトロールの抑制作用とその機序
2.1 急性炎症モデルとしての内毒素投与
2.2 EIUモデルに対する抑制効果
2.2.1 網膜血管への白血球接着の抑制
2.2.2 炎症関連分子の発現抑制
2.2.3 DNA酸化ストレス傷害の抑制
2.2.4 NF-κB活性化の抑制
2.2.5 SIRT1不活性化の抑制
2.3 EIUモデルに対する抑制機序
3 慢性炎症に対するレスベラトロールの抑制作用とその機序
3.1 慢性炎症モデルとしての糖尿病網膜症
3.2 糖尿病網膜症モデルに対する抑制効果
3.2.1 AMPK不活性化の抑制
3.2.2 SIRT1不活性化の抑制
3.2.3 NF-κB活性化の抑制
3.2.4 白血球接着の抑制
3.2.5 ICAM-1とVEGFの抑制
3.3 糖尿病網膜症モデルに対する抑制機序

【応用】
第17章 レスベラトロールとアルツハイマー病 
1 認知症とアルツハイマー病
2 ワイン摂取とアルツハイマー病
3 レスベラトロールと認知機能
4 レスベラトロールの作用機序
5 おわりに

第18章 網膜疾患への応用 
1 はじめに
2 レスベラトロールとは
3 網膜疾患への応用
4 ストレプトゾトシン誘発糖尿病モデル
5 網膜光障害モデル
6 人におけるレスベラトロール摂取による網脈絡膜疾患予防の可能性について

第19章 肌のアンチエイジング,スキンケア素材 
1 概要
2 皮膚の構造
2.1 表皮
2.2 真皮
2.3 皮下組織
3 レスベラトロールの皮膚における機能性
3.1 抗酸化作用
3.2 抗老化作用
3.2.1 コラゲナーゼ活性阻害作用
3.2.2 エラスターゼ活性阻害作用
3.2.3 ヒアルロニダーゼ活性阻害作用
3.2.4 女性ホルモン様作用
3.3 抗炎症作用
3.4 抗菌・抗ウイルス作用
3.5 ニキビケア作用
3.6 美白作用
4 今後の課題
5 今後の展望

第20章 レスベラトロールによる筋ジストロフィー治療の試み 
1 はじめに
2 Duchenne型筋ジストロフィーの筋障害のメカニズム
3 レスベラトロールによる筋ジストロフィーの治療
4 レスベラトロールはmdxマウス骨格筋の酸化ストレスを軽減し,骨格筋量を維持する
5 レスベラトロールはmdxマウスの骨格筋線維化を抑制する
6 レスベラトロールによる筋ジストロフィーにおける心筋障害治療
7 おわりに

第21章 レスベラトロールは食欲調節へ応用可能か?
1 はじめに
1.1 レスベラトロールの作用標的
1.2 食欲調節の分子機構
2 中枢作用を介したレスベラトロールによる食欲調節の可能性
2.1 AMPKと食欲調節
2.2 SIRT1と食欲調節
2.3 中枢神経系へのレスベラトロール投与の効果
3 全身作用を介したレスベラトロールによる食欲調節の可能性
4 まとめ

第22章 心血管疾患治療への応用 
1 はじめに
2 循環器系に関連した薬理学的効果
2.1 抗酸化作用
2.2 抗炎症作用、抗細胞外マトリックス分解作用、虚血再灌流障害抑制作用
2.3 抗血栓作用
2.4 抗血管新生作用
2.5 エストロゲン様作用
3 心血管疾患モデルに対する効果
3.1 動脈硬化
3.2 大動脈瘤
3.3 心筋梗塞
3.4 心不全
4 問題点と副作用
4.1 投与量
5 おわりに

第23章 レスベラトロールが与える新規糖尿病・肥満治療薬の可能性 
1 はじめに
2 糖尿病・肥満モデル動物におけるレスベラトロールの効用
2.1 筋肉
2.2 肝臓
2.3 脂肪組織
2.4 膵臓(β細胞)
2.5 腎臓
2.6 脳(中枢神経系)
3 レスベラトロールの作用機序
4 レスベラトロールが与えるヒトへの臨床応用の可能性
5 まとめ

第24章 レスベラトロールによる新たなED治療の可能性 
1 はじめに
2 EDに対する治療法と現状
3 PDE5阻害剤の作用機序
4 ヒト陰茎海綿体平滑筋細胞に対してPDE5阻害剤とレスベラトロールを用いたin vitroでの実験系
5 EDモデルラットにレスベラトロールとPDE5阻害剤を投与したin vivoでの実験系
6 おわりに
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