商品コード:
RLB100142
回路シミュレーション技術とMOSFETモデリング
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61,600
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■体裁:A4版402ページ
■発刊:2003/03/28
■ISBNコード:4-89808-040-5
【執筆者】
三浦道子 広島大学
名野隆夫 三洋電機(株)
盛 健次 サイペック(株)
※所属、肩書き等は本書発刊当時のものです。
【序文】
回路シミュレーションやモデリングの解説本は散見されますが、 本当に必要で十分な解説を行った参考書は数少ない。本書ではさらに一歩踏み込み、 両者の融合を図ることで、 回路設計者が本当に必要とした情報を掲載することを目標としました。また、 日本の独自のシミュレータとしての新しい展開や解説なども掲載しております。執筆者には経験豊富な、 第一線の技術者・研究者にお集まりいただくことができました。この分野における必要な基礎理解として、 多くの技術者、 研究者に向けた参考書を作成しようという試みです。一度ご覧いただき、 多くのご意見をお寄せいただきたいと思います。
【目次】
1.回路シミュレータについて
回路シミュレータの利用目的と機能
回路シュミレータ開発の歴史
回路シミュレータの問題点
2.回路シミュレーションの基礎技術
2.1 回路シミュレータの処理フロー
入力処理
エラーチェック処理
セットアップ処理
解析処理
出力処理
2.2 回路の定式化
カットセット解析(CA)法
ループ解析(LA)法
節点解析(NA)法
電圧源を持つ節点解析法
修正節点解析(MNA)法
ハイブリッド解析(HA)法
修正タブロー解析(MTA)法
スパースタブロー解析(STA)法
2.3 数値解析手法
連立1次方程式の解法
再順序付け
スパース行列処理技法
非線形解析法
数値積分法
2.4 取り扱える素子の修正節点法による定式化
抵抗(R)
コンデンサ(C)
インダクタ(L)
相互インダクタ(K)
電圧制御電流源(G)
電圧制御電圧源(E)
電流制御電流源(F)
電流制御電圧源(H)
独立電圧源(V)
独立電流源(I)
ダイオード(D)
BJT(Q)
JFET(J)
MOSFET(M)
伝送線路(無損失伝送線路(T)
有損失伝送線路(O, U))
サブサーキット(呼び出し(X)
定義(.SUBCKT))
任意電源(B)
電圧制御スイッチ(S)
電流制御スイッチ(W)
MESFET(Z)
3.取り扱える解析の種類
3.1 温度解析
3.2 DC解析
DC動作点
DC伝達特性
DC入出力抵抗
DC感度
3.3 過渡解析
時間領域解析
フーリエ解析
3.4 AC解析
線形AC解析
ノイズ解析
歪解析
4.MOSFETモデル
4.1 理想的なMOSFETの動作理論
半導体の基礎
MOS構造の表面電位と電荷の生成
MOS構造の電荷式
MOSFETにおける弱反転電流式
強反転電流式の生成
飽和電流
Appendix
4.2 LEVEL1
LEVEL1の特徴
強反転領域におけるチャネル反転電荷とドレイン電流
電流式のまとめ
4.3 LEVEL2
LEVEL2の特徴
強反転領域におけるチャネル反転電荷
縦方向電界による移動度の減衰効果
電流式の誘導
飽和電圧
ソース/ドレイン抵抗
チャネル長変調効果
サブレッショルド電流
4.4 LEVEL3
LEVEL3の特徴
強反転領域における反転電荷
電流式の誘導
飽和電圧
チャネル長変調効果
垂直電界による移動度の減衰効果
速度飽和効果による移動度の減衰効果
4.5 ゲート容量モデル(Meyerモデル)
Meyerモデルの特徴
ゲートの電荷
線形領域のゲート容量
飽和領域のゲート容量
カットオフ領域のゲート容量
Appendix
4.6 BSIM1
BSIM1の特徴
強反転領域におけるチャネル電荷密度
強反転領域の電流式
縦方向電界による移動度の減衰
速度飽和効果
ソース抵抗
飽和電圧
弱反転電流
電流式のまとめ
Appendix
4.7 BSIM2
BSIM2の特徴
しきい値電圧
速度飽和効果
ドレイン電流式
飽和電圧/チャネル長変調効果
ホット・エレクトロン効果
弱反転領域電流
弱反転領域と強反転領域間の遷移領域のスムーズ化
Appendix
4.8 BSIM1,BSIM2の電荷モデル
電荷モデルとは
電荷モデルの基本式
電荷を求める式
電荷式の解法
チャネル電荷Qcのソース電荷Qsとドレイン電荷Qdへの分配
Appendix
4.9 BSIM3v2
BSIM3v2の特徴
しきい値電圧
縦方向電界による移動度の減衰
キャリア・ドリフト速度
強反転領域のドレイン電流
スケーリング効果
弱反転領域のドレイン電流
遷移領域のドレイン電流
出力抵抗の物理モデル
出力抵抗の半経験モデル
LDD構造MOSFETの出力抵抗モデル
モデル・パラメータ
温度効果
Appendix
4.10 BSIM3v3
BSIM3v3の特徴
しきい値電圧
実効基板電圧
移動度
キャリアの速度飽和効果
基板電荷効果
ソース/ドレイン寄生抵抗
ポリシリコン・ゲートの空乏効果
BSIM3v3における単一式への展開
飽和電圧
線形, 飽和領域における単一のドレイン電流式
単一のドレイン電流式
基板電流
単一の全領域電流式
モデル・パラメータ
電流式のまとめ
4.11 BSIM3v3の電荷モデル
電荷モデルにおけるチャネル長,チャネル幅の定義
各実効電圧の定義
単一式
MOS外部容量
4.12 MODEL9
MODEL9の特徴
実効ゲート電圧の定義
実効ドレイン電圧の定義
しきい値電圧
ショート・チャネル効果(DIBL)と帰還電界効果(static feedba
ck effect)
ドレイン電圧による基板空乏層効果
垂直電界と水平電界による移動度の減衰
速度飽和効果
ソース,ドレイン抵抗の効果
飽和電圧
チャネル長変調
サブスレショルド飽和とチヤネル長変調
全電流式
Appendix
4.13 MODEL9の電荷モデル
MODEL9の電荷モデルの特徴/電荷モデルの特徴の基本
4.14 高耐圧MOSのモデリング
5.表面ポテンシャルモデル:HiSIM(Hiroshima-university STARC IGFET Model)
5.0 はじめに
5.1 電荷に基づく(Charge-Based)モデルの基本概念
5.2 表面ポテンシャルモデルの基本概念
5.3 基本式の導出
電荷記述式
表面ポテンシャルの計算
ドレイン電流式
ドリフト-拡散モデルとドリフトモデル
5.4 微細MOSFET特性のモデル化
しきい値電圧
短チャネル効果
逆短チャネル効果
量子効果とゲート・ポリシリコンの空乏化
量子効果
ゲート・ポリシリコンの空乏化
チャネル長変調効果
移動度
低電場における移動度
高電場における移動度
狭チャネル幅効果
しきい値電圧のチャネル幅依存性
オン電流領域
STIによるIdsのリーク電流
温度依存性
バンドギャップ
移動度
キャパシタンス
内部キャパシタンス
外部キャパシタンス
寄生効果
基板電流:Isub
ゲート電流:Igate
GIDL(Gate-Induced-Drainbarrier Loweri
ng)
電流:IGIDL/MOS-ダイオードモデル)
その他のモデル
1/f Noise
5.5 HiSIMモデルパラメタ・リスト
5.6 HiSIMの応用と拡張
応用
拡張
6.SPICEのモデルパラメータ抽出方法
6.0 はじめに
6.1 抵抗素子,容量素子の初期モデルパラメータ抽出
コンタクト抵抗Rconと拡散シート抵抗RSHの求め方
接合容量の底面積成分と側面長成分の分離
容量測定の原理
6.2 初期モデルパラメータ抽出方法
初期モデルパラメータ抽出の基本原理
MOSFETモデル抽出の前提
WDの抽出方法
RD,RS,LDの抽出方法
VTO,ETAの抽出方法
PHI,DELTA,GAMMA,XJの抽出方法
NFSの抽出方法
UOの抽出方法
THETAの抽出方法
VMAXの抽出方法
KAPPA(k)の抽出方法
6.3 最適化アルゴリズム
付 録
A.SPICE2G6とSPICE3F5の比較
B.オプション文の説明
C.エラーチェックの種類
D.エラーメッセージ