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RLB222726
金属と分子集合 -最新技術と応用-
販売価格(税込):
33,000
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■体裁:B5判、146ページ
■発刊:2010/11
■ISBNコード:978-4-7813-0292-8
■シーエムシー出版
★ 新進気鋭の若手研究者らによる,新領域「金属と分子集合」の創成への挑戦!
★ 分子や金属の集合を鍵とした組織構造の構築の最新技術から応用まで紹介!
★ 蛋白質中やペプチド上への金属集積,金属クラスターの精密合成,分子集合による多環芳香族化合物,新しい合成高分子,電子ペーパー,有機薄膜太陽電池への応用など!
【著者】
第1章 松尾 豊 東京大学 大学院理学系研究科 特任教授
第2章 上野隆史 京都大学 物質細胞統合システム拠点 准教授
第3章 植村卓史 京都大学 大学院工学研究科 合成・生物化学専攻 准教授
第4章 高谷 光 京都大学 化学研究所 元素科学国際研究センター 准教授;(独)科学技術振興機構 さきがけ「構造制御と機能」
第5章 竹内正之 (独)物質・材料研究機構 ナノ有機センター 高分子グループ グループリーダー
第6章 根岸雄一 東京理科大学 理学部 応用化学科 講師
第7章 樋口昌芳 (独)物質・材料研究機構 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点 独立研究者/グループリーダー
第8章 吉沢道人 東京工業大学 資源化学研究所 准教授
第9章 吉本惣一郎 熊本大学 大学院先導機構 特任助教
【序文】
有機分子や金属錯体を集合させて望みの分子配列を作り,理想的な分子集合体の形状をつくることは,材料科学,生体科学,触媒科学等の分野において,重要性を増している。挑戦的な課題であると同時に,それを達成できれば,新しい機能の発現や大幅な特性の向上が期待されるため,基礎科学および応用科学の両方においてその研究が活発化している。
本書では,9人の若手科学者が,それぞれの視点から,分子や金属の集合を鍵とした組織構造の構築ための最新技術,および,その応用について述べている。また本書は,大学院生,博士研究員,大学の若手教員,企業の若手研究者らを主とした読者として想定しているが,学部学生でも最新の研究の香りがわかるように背景から平易に書かれており,また,シニアな専門家にとっても役立つ最新情報が記載されている。
(「刊行のねらい」より抜粋)
2010年11月 松尾 豊
【目次】
第1章 配位化学による蛋白質集合体の機能設計(上野隆史)
1.1 はじめに
1.2 蛋白質集合体の機能化
1.3 蛋白質集合体内部空間での金属微粒子合成
1.4 蛋白質集合体内部空間への金属錯体集積
1.5 新しい巨大蛋白質の使い方―“部品蛋白質”の概念
1.5.1 金微粒子形成によるチューブ蛋白質のテトラポッド構造体への集積制御
1.5.2 カップ状空間への鉄ポルフィリン錯体集積による触媒反応場の構築
1.5.3 部品蛋白質からの超好熱性蛋白質の作成
1.6 固体材料としての蛋白質結晶
1.6.1 X線結晶構造解析による金属イオン集積過程解明
1.6.2 様々な形状や組成を持つ無機材料の合成
1.6.3 機能集積―ミオグロビン結晶への分子集積
1.7 まとめと展望
第2章 メタル化ペプチドを用いる金属の精密集積制御―組成・配列・空間配置制御と機能開拓―(高谷 光)
2.1 はじめに
2.2 錯体化学的手法による金属集積化
2.3 メタル化アミノ酸およびメタル化ペプチドの開発
2.4 メタル化ペプチドの超音波ゲル化と金属集積制御
2.5 異種金属集積型ペプチドの開発と機能開拓
2.6 おわりに
第3章 金クラスターの精密合成・構造・物性およびその高機能化(根岸雄一)
3.1 はじめに
3.2 精密合成法
3.3 安定性・構造・物性
3.4 高機能化への取り組み
3.4.1 機能性有機配位子との複合化
3.4.2 異原子ドープ
3.5 その他の金属クラスター―銀クラスターの研究例―
3.6 まとめと今後
第4章 自己組織化を利用した有限分子集積(吉沢道人)
4.1 はじめに
4.2 箱型錯体の設計と構築
4.3 極性芳香族分子の段階的集積化
4.4 混合原子価状態の安定化
4.5 ヌクレオチドのペア選択的集積化
4.6 平面状金属錯体の集積化
4.7 包接によるスピンクロスオーバー
4.8 インターロック高次集積化
4.9 おわりに
第5章 動的分子認識素子を利用した分子集合体構築(竹内正之)
5.1 はじめに
5.2 共役系高分子配列における動的分子認識の利用
5.2.1 高分子の二次元配列
5.2.2 共役系高分子の交互配列
5.2.3 共役系高分子の高次元配列
5.3 おわりに
第6章 金属錯体ナノ空間における高分子化学(植村卓史)
6.1 はじめに
6.2 多孔性金属錯体とは
6.3 ビニルモノマーのラジカル重合制御
6.4 触媒細孔を用いた機能性π共役高分子の制御合成
6.5 錯体ナノ細孔内に拘束された高分子の特異物性
6.6 無機高分子の制御合成
6.7 おわりに
第7章 フラーレン誘導体の分子集合と有機薄膜太陽電池(松尾 豊)
7.1 はじめに
7.2 フラーレン誘導体集合体の精密構築のための戦略
7.3 フラーレン誘導体の分子集合
7.3.1 フラーレン誘導体の結晶中・液晶中におけるカラム状配列
7.3.2 フラーレン金属錯体液晶の分子集合
7.3.3 フラーレン誘導体の結晶中・液晶中における層状配列
7.3.4 フラーレン誘導体の3次元結晶
7.3.5 フラーレン誘導体の基板上での2次元分子集合
7.3.6 フラーレン誘導体の熱結晶化による分子配列
7.4 フラーレン誘導体の分子配列を組み込んだ有機薄膜太陽電池
7.4.1 有機薄膜太陽電池向けフラーレン誘導体開発の歴史
7.4.2 新規フラーレン誘導体SIMEFを用いた有機薄膜太陽電池
7.5 おわりに
第8章 有機/金属ハイブリッドポリマーの機能と表示デバイス応用(樋口昌芳)
8.1 電子ペーパーの駆動方式
8.2 電子ペーパーの課題
8.3 最新のエレクトロクロミック材料
8.4 有機/金属ハイブリッドポリマー
8.5 有機/金属ハイブリッドポリマーの特性とデバイス化
8.6 まとめと将来展望
第9章 表面における金属錯体の分子集合とその展開(吉本惣一郎)
9.1 はじめに
9.2 ポルフィリン・フタロシアニン単分子膜
9.3 ポルフィリン誘導体による超分子構造体の形成
9.4 ポルフィリン・フタロシアニン混合膜の表面構造制御
9.5 フラーレン・ポルフィリン超分子界面
9.6 おわりに