商品コード: RLB222661

タッチパネルの技術と開発 II

販売価格(税込): 71,500
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出版図書

■体裁:B5判、204ページ
■発刊:2009/11
■ISBNコード:978-4-7813-0169-3
■シーエムシー出版

★ 新時代へ進化するタッチパネル、3、400億円市場(2009年)に成長!
★ タッチパネルにおける第一線のスペシャリストによる技術集成!
★ 「総論」「各種のタッチパネル」「タッチパネルの材料と加工技術」「注目されるタッチパネル技術」「市場の動向と展望」の5編から構成!


【著者】
三谷雄二 (株)タッチパネル研究所 代表取締役
松岡晴彦 (株)イーアイティー 業務推進室 室長
大坂龍輝 (株)イーアイティー ヒューマンインタフェース事業部
伊勢有一 SMK(株) TP事業部 設計部 回路設計課 主任
矢ケ崎琢也 パナソニック エレクトロニックデバイス(株) 機構部品ビジネスユニット 材料開発グループ グループマネージャー
吉田 明 (株)ミクロ技術研究所 厚木事業所 技術開発部
堀江利彦 (株)ワコム コンポーネント統括エンジニアリング部 ジェネラルマネージャ
鈴木和嘉 (株)タッチパネル研究所 材料事業部 部長
伊藤晴彦 帝人(株) 新事業開発グループ 融合技術研究所 第2研究室 テーマリーダー
今村公一 帝人化成(株) 三原工場 製造3課 技術係
武久慶太 帝人デュポンフィルム(株) 開発センター 第4開発室 室長
浅井真人 帝人デュポンフィルム(株) 開発センター 第4開発室
宗像伸枝 帝人デュポンフィルム(株) 開発センター 第4開発室
David S.Hecht Unidym Transparent Films Scientist
小井戸哲也 関東化学(株) 草加工場 生産技術部 電子材料生産技術課
山本幸司 三星ダイヤモンド工業(株) レーザー技術部 レーザープロセス技術課 課長
鵜飼育弘 Ukai Display Device Institute 代表
鈴木大輔 日本電気(株) モバイルターミナル事業部 主任
山本貴尋 テクニカルコンサルタント コンサルタント

【序文】
2004年に筆者が「タッチパネルの技術と開発」を監修してから5年が過ぎ、タッチパネル業界はすっかり様変わりした。2004年発売の人気ゲーム機「ニンテンドーDS」と2007年米Apple社が販売した「iPhone」が、タッチパネルをディスプレイ業界の日陰者から一気に表舞台に登場させた感がある。
前者は、2画面付きで下部画面のキャラクターをペンでなぞって遊ぶ斬新なゲーム機である。これまでのボタン操作のゲーム機にはない遊び方ができるので、子供にも大人にも人気だ。後者は、同時に多点入力(マルチタッチ)ができるので、2本の指の操作で、写真や画像を簡単に拡大・縮小でき、今までとは違った感覚で便利に使える。
2006年に米国ではJeff Hanのマルチタッチの講演が契機になり、赤外線カメラ映像方式のタッチパネルを採用した製品開発が盛んになった。2009年7月に発売したマイクロソフト社のテーブル型コンピュータは、新しい時代の幕開けを思わせる印象的なものだった。
このように2004年以降、ビジネス用途から遊び心を持ったデバイスに進化させた主役はタッチパネルだった。タッチパネルの使いこなしの上手・下手が機器の事業発展の重要なキーとなる時代になった。この変革の時期に、「タッチパネルの技術と開発」の続編となる「タッチパネルの技術と開発II」の発刊はタイムリーなことだと感じている。
本書は、「総論編」で筆者が最近のタッチパネルの技術動向についてまとめた。「第2編」では、改めて各種タッチパネルの原理を一線の各タッチパネルメーカー技術者に解説してもらった。この中で、最近話題の投影型静電容量式タッチパネルについての技術内容も含んでいる。「第3編 タッチパネルの材料と加工技術」では、タッチパネル材料の動向、導電性高分子やCNTなどのITO代替材料やエッチング加工技術に関する論文を入れた。タッチパネルに関した文献集が少ない中で、本書のようなレベルの高い技術集成ができ、協力していただいた多くの方に感謝している。
投影型静電容量式の開発には、ICメーカーが主導的な役割を果たしている。カラーフィルターやLCDメーカーは画像と入力を複合するInCell技術開発に注力している。このように、これまでの業界の壁を超える開発が活発になってきた。国内外の多くの抵抗膜式タッチパネルメーカーは激動する時代の流れの先を注目している。このようなタッチパネル激動の時代に、本書が業界と技術の未来を窺うのに役立てば幸いである。
(「はじめに」より)

2009年11月
株式会社 タッチパネル研究所 三谷雄二

【目次】

【第1編 総論】
第1章 タッチパネルの最近の開発動向(三谷雄二)

1. はじめに
2. 新しく開発されたタッチパネル
2.1 2点入力できる“Project Capacitive式”タッチパネル
2.2 小型の光学式タッチパネル“Digital Waveguide Touch”
2.3 2点入力できる抵抗膜式タッチパネル
2.4 “タッチウインドウ”と称する抵抗膜式タッチパネル
2.5 指とペンの両方が使える“Dual入力式”のパネルPC
2.6 22インチの大型抵抗膜式タッチパネル
2.7 複数の人が指で自由に操作するテーブル型コンピュータ
2.8 圧電素子を使ったAPR方式のタッチパネル
3. タッチパネルを内蔵した新しいLCD(In Cell型)の開発動向
3.1 光学式タッチパネルを内蔵したLCD
3.2 抵抗膜式タッチパネルを内蔵したLCD
4. タッチパネル用の新しい材料の開発動向
4.1 導電性高分子
4.2 CNT(Carbon Nano Tube)
4.3 ITOナノ粒子
4.4 金属のナノワイヤー
4.5 ZnO
5. タッチパネルの将来

【第2編 タッチパネルの種類】
第2章 赤外線イメージセンサー方式―「XYFer Technology」(サイファーテクノロジー)―(松岡晴彦、大坂龍輝)

1. はじめに
2. XYFerテクノロジーの概要
3. 特長、強みと弱み
3.1 大型化が可能
3.2 後付式
3.3 マルチタッチ
3.4 光学式のため高速応答・追従
3.5 高分解能
3.6 課題
4. 主な用途と提供方法
4.1 主な用途
4.2 提供方法
5. 今後の動向

第3章 光学式タッチパネル(伊勢有一)
1. 原理と動向
1.1はじめに
1.2 光学式タッチパネルの主な用途
1.3 原理・構造
1.4 光学式タッチパネルの特徴
1.4.1 高透過性
1.4.2 高信頼性
1.4.3 耐久性
1.5 要求される機能
1.5.1 自動キャリブレーション(光量調整)機能
1.5.2 高分解能への対応
1.5.3 障害監視機能
1.5.4 低速スキャン機能
1.5.5 不良素子自動復帰機能
1.5.6 Ptr飽和検出機能
1.5.7 不良素子無視機能
1.6 構成部材と材料
1.7 座標位置検出技術
1.7.1 受光信号処理
1.7.2 タッチ入力感度の均一化
1.8 ソフトウェア
1.9 おわりに

第4章 抵抗膜透明タッチパネル(矢ケ崎琢也)
1. はじめに
2. 抵抗膜タッチパネルの概要
2.1 抵抗膜式の原理構成(静電容量式との比較)
2.2 上下基材構成の種類
2.3 各アプリケーションで求められること
3. 抵抗膜タッチパネルの光学特性について
3.1 透過率と反射率について
3.2 表面特性について(ヘイズ、グロス)
3.3 高透過化・低反射対応について
3.4 ハードコートとLCDとの干渉について
4. 抵抗膜タッチパネルの機械的・電気的特性について
4.1 機械的強度
4.2 電気的特性
5. 抵抗膜タッチパネルの耐指紋性について
6. 結露について
7. 抵抗膜式の今後について

第5章 静電容量式タッチパネル(吉田明)
1. 静電容量式タッチパネルの基礎
1.1 方式
1.1.1 表面型方式(アナログ静電)
1.1.2 投影型方式(デジタル静電)
2. 投影型方式(デジタル静電)
2.1 現状と動向
2.2 静電容量検出方式
2.2.1 伝達型
2.2.2 容量測定型
2.3 容量測定型センサーパネル構造について
2.3.1 1枚積層構成
2.3.2 1枚両面構成
2.3.3 2枚貼り合せ構成
2.4 X、Yセンサー交差部の構成
2.4.1 ブリッジタイプ
2.4.2 トンネルタイプ
2.4.3 2層タイプ
2.5 視認性について
2.6 絶縁層の絶縁性
2.7 狭額縁要求
2.8 センサーパネルとトップレンズ貼り合せ
2.8.1 OCA貼り合せ
2.8.2 UV硬化剤貼り合せ
2.9 センサー・トップレンズ一体型
2.10 信頼性
2.11 光学特性
2.12 ノイズ対策
3. 今後の動向

第6章 電磁誘導型デジタイザと静電方式タッチパネル(堀江利彦)
1. はじめに
2. 電子ペンと静電タッチにできること
3. 電子ペンと静電タッチは抵抗膜方式パネルとどう違うのか
3.1 情報量
3.2 ホバーリング機能
3.3 表示デバイスとの相性
4. 電子ペンと静電タッチの構造
4.1 電子ペン本体の構造
4.2 ペンの構造
4.3 静電タッチの構造
5. 電子ペンの動作原理
5.1 電子ペンの検出
5.2 電子ペンの構造と動作原理
5.2.1 先端スイッチ
5.2.2 サイド・スイッチ
6. 静電タッチの動作原理
7. コントローラ
8. 実際の電子ペンとタッチパネル
8.1 具体的なモジュール
8.2 システムとのインタフェース
8.3 製品の一例

【第3編 タッチパネルの材料と加工技術】
第7章 タッチパネル材料の動向(鈴木和嘉)

1. はじめに
2. 抵抗膜式タッチパネルの材料の市場および技術動向
2.1 ITOフィルム
2.2 ITOガラス
2.3 FPC
2.4 タッチパネル印刷ペースト材料
2.5 光学フィルム
3. 新規導電材料
4. 静電容量型タッチパネルと材料

第8章 ITOフィルム(伊藤晴彦、今村公一)
1. はじめに
2. 抵抗膜式アナログタッチパネルの構成と動作原理
3. 抵抗膜式アナログタッチパネル用透明導電性フィルムの基板構成
3.1 ベースフィルム
3.2 透明導電層
3.3 アンダーコート層
3.4 ハードコート層
3.5 透明導電性フィルム構成とタッチパネル特性
3.6 その他―耐光性
4. 低反射タッチパネル(インナー型タッチパネル)
5. 特性一覧

第9章 ITO代替の動向
1. 導電性高分子を用いた透明導電フィルムの開発動向(武久慶太、浅井真人、宗像伸枝)
1.1 透明導電フィルム
1.1.1 透明導電フィルムとは
1.1.2 ITOフィルム
1.1.3 ITO代替材料の開発
1.2 導電性高分子について
1.2.1 これまでの導電性高分子の開発
1.2.2 導電性高分子の実用化
1.3 新規導電フィルムCurrentFine(R)の特性
1.3.1 フィルム構成
1.3.2 CurrentFine(R)の光学特性
1.3.3 柔軟性
1.3.4 面内抵抗均一性
1.3.5 耐環境性
1.3.6 その他の特徴
1.4 まとめ

2. Carbon Nanotube(David S.Hecht)
2.1 Introduction
2.2 Film Properties
2.2.1 Film Manufacturing
2.2.2 Sheet Resistance/Optical Transmission
2.2.3 Environmental/Chemical Stability
2.2.4 Optical Properties(Reflection、Color、Haze)
2.2.5 Mechanical Properties
2.3 Touch Panel Properties
2.3.1 Single Point Actuation
2.3.2 Sliding Pen Test
2.4 Conclusions

第10章 加工技術
1. ウェットエッチング(小井戸哲也)
1.1 はじめに
1.2 透明導電膜エッチング液
1.3 AlおよびAgエッチング液
1.4 まとめ

2. レーザースクライブ(山本幸司)
2.1 はじめに
2.2 レーザースクライブの加工原理
2.3 レーザースクライブ可能条件
2.4 タッチパネル用ガラス基板の諸特性がレーザースクライブに及ぼす影響
2.4.1 板厚の影響
2.4.2 線膨張係数の影響
2.4.3 化学強化処理の影響
2.4.4 金属膜や透明導電膜の影響
2.5 おわりに

【第4編 注目される技術と開発動向】
第11章 インセル・タッチパネル(鵜飼育弘)
1. TFT-LCDモジュールの構成
2. 今なぜIn-Cell化技術が必要か
3. インセル型・タッチパネル(TP)
3.1 抵抗膜式
3.2 光学式
3.3 容量式
3.4 各方式の課題と複合式(Hybrid Type)

第12章 携帯電話におけるタッチパネル―位置付けと採用事例―(鈴木大輔)
1. はじめに
2. 数字キー(テンキー)と4方向キーを中心としたUIの進化
2.1 初期の“電話機”としてのUI
2.2 動作UIである4方向キーの独立
2.3 テンキーを用いた入力UIの改善
2.4 4方向キーを補助する動作UIの採用
3. タッチパネルUIの採用事例
3.1 タッチパネルUIが受け入れられたポイント
3.2 “端末の持ち方”や“操作の仕方”と端末の大きさの関係
3.3 各UIと使用シーンの関係
3.4 NECのタッチパネル搭載携帯電話
4. タッチパネル採用にあたっての課題
4.1 GUIの重要性
4.2 携帯電話に適したタッチパネルデバイスの選定
5. 今後の展望

【第5編 市場動向と市場予測】
第13章 タッチパネルの市場動向・予測(山本貴尋)

1. タッチパネルの世界動向・日本の市場規模推移(2006~2008年)
1.1 タッチパネルの世界・日本の市場規模推移(2006~2008年)
1.1.1 世界の市場動向と概要
1.1.2 日本の市場規模推移
1.2 主要なアプリケーション別の市場規模推移(2006~2008年)
1.2.1 携帯電話
1.2.2 カーナビ
1.3 主要なパネルサイズ別の市場規模推移(2006~2008年)
1.3.1 小サイズ(~4.9inch)
1.3.2 中サイズ(5inch~9.9inch)
1.3.3 大サイズ(10inch~)
1.4 主要な方式別の市場規模推移(2006~2008年)
1.4.1 抵抗膜方式
1.4.2 静電容量方式
1.4.3 光学方式

2. タッチパネルの主要なアプリケーション別の市場動向
2.1 タッチパネルの主要なアプリケーション別市場
2.2 主要なアプリケーション別の搭載製品と特徴
2.2.1 携帯電話
2.2.2 カーナビ
2.3 主要なアプリケーション別の参入メーカー動向・シェア
2.3.1 携帯電話
2.3.2 カーナビ

3. タッチパネルの主要なサイズ別の市場動向
3.1 タッチパネルの主要なサイズ別市場
3.2 主要なパネルサイズ別の搭載製品と特徴
3.2.1 小サイズ(~4.9inch)
3.2.2 中サイズ(5.0inch~9.9inch)
3.2.3 大サイズ(10inch~)
3.3 主要なパネルサイズ別の参入メーカー動向・シェア
3.3.1 小サイズ(~4.9inch)
3.3.2 中サイズ(5.0inch~9.9inch)
3.3.3 大サイズ(10inch~)

4. タッチパネルの主要な方式別の市場動向
4.1 タッチパネルの主要な方式別市場
4.2 主要な方式別の搭載製品と特徴
4.2.1 抵抗膜方式
4.2.2 静電容量方式
4.2.3 光学方式
4.2.4 その他方式
4.3 主要な方式別の参入メーカー動向・シェア
4.3.1 抵抗膜方式
4.3.2 静電容量方式
4.3.3 光学方式

5. タッチパネルの市場予測
5.1 タッチパネル全体の世界・日本の市場規模予測(2009~2015年、金額、数量)
5.1.1 世界の市場予測
5.1.2 日本の市場予測
5.2 主要なアプリケーション別の市場規模予測(2009~2015年)
5.2.1 携帯電話
5.2.2 カーナビ
5.3 主要なサイズ別の市場規模予測(2009~2015年)
5.3.1 小サイズ(~4.9inch)
5.3.2 中サイズ(5.0inch~9.9inch)
5.3.3 大サイズ(10inch~)
5.4 主要な方式別の市場規模予測(2009~2015年)
5.4.1 抵抗膜方式
5.4.2 静電容量方式
5.4.3 光学方式
5.4.4 その他方式
5.5 タッチパネル単体の価格動向予測(2009~2015年)
5.5.1 全体の動向
5.5.2 抵抗膜方式
5.5.3 静電容量方式
5.5.4 光学方式
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