商品コード:
RLB223003
抗菌・抗ウイルス剤の最新動向
販売価格(税込):
67,100
円
ポイント:
610
Pt
■体裁:B5判・358頁
■発刊:2021年5月10日
■ISBNコード:978-4-7813-1601-7
■シーエムシー出版
【監修】
冨岡敏一
【刊行にあたって】
抗菌製品が世に認められてから25 年以上経ち,昔のような「何にでも抗菌」「ついでに抗菌」という風潮はなくなり,抗菌は必要な場所には「当たり前」の時代がやってきた感があった。しかし,2020 年初頭から始まったコロナにより,時代は一変した。手洗い励行から始まった生活習慣の変化で,細菌対策だけでなくウイルス対策が余儀なくされている。ここで,製品の開発技術者ある我々は,昔の悪夢を思い出しそれを繰り返さないよう努力しなければならない。
思い起こせば20 年ほど前,抗菌製品が世に出た頃,抗菌処理する必要もないと思われる製品,抗菌剤が適切に入っていない製品(性能が出ていない製品),抗菌剤すら入れていない抗菌製品が市場に出回ることで,「抗菌」に対する消費者の信頼を失いかけた時代があった。政府の支援もあったことから,抗菌JIS により,抗菌性能評価方法とその適切な運用が確保された。また自主団体が消費者団体の協力の下,日本の抗菌製品生産業界・流通団体がその運用を推進したことにより,抗菌が「KOHKIN」として世界に羽ばたくこができたことは,皆様のご協力の賜物と感謝する次第である。時代は抗菌から抗ウイルスに幅を広げようとしている。
本書も,抗菌から抗ウイルスに軸足を拡げ,内容を大きく変更した。各執筆者においてもコロナ禍の中,本来の業務多忙の中を短期間で「抗ウイルス」に関する情報を多く含めまとめ上げていただいた。
まず最初の章ではコロナ感染症に対する情報をまとめていただき,続く2~4章では基礎的な情報を最前線の研究者の先生方より提供いただいた。以降,無機系(5章),光触媒系(6章)の抗菌・抗ウイルス剤の最新情報をまとめた。抗菌・抗ウイルス成分を用いた製品として繊維への応用(7章),表面処理への応用(8章),住宅材料への展開(9章)として最前線の技術者の方より情報を提供いただいた。これら製品の最も重要な抗菌・抗ウイルス性能評価(10章),安全性能・耐久性評価(11章)に関する従来の抗菌から枠をウイルスにまで広げた情報を提供いただいている。
消費者から抗ウイルスの期待が高まる昨今,業界によってはその基準が未整備なところもあるかも知れないが,本書がその道標的存在として,技術者と消費者の期待を担っていけることを願う次第である。
関西大学
冨岡敏一
【著者】
冨岡敏一 関西大学
渡部一仁 摂南大学名誉教授
篠田純男 岡山大学名誉教授
野田衛 麻布大学
加瀬哲男 大阪市立大学大学院
大薗英一 信英会 越谷大袋クリニック
山本修 山形大学
澤井淳 神奈川工科大学
二川浩樹 広島大学
田地豪 広島大学
伊藤健 関西大学
宮野泰征 秋田大学
小澤隆 (一社)日本銅センター
森康貴 富山高等専門学校
砂田香矢乃 (地独)神奈川県立産業技術総合研究所
藤森良枝 ㈱NBCメッシュテック
大野康晴 東亞合成㈱
柴田康孝 石塚硝子㈱
宮内雅浩 東京工業大学
野浪亨 中京大学
高橋哲也 島根大学
松川輝紀 ㈱ピアレックス・テクノロジーズ
入内嶋一憲 ㈱フジコー
山下義裕 福井大学
清野智史 大阪大学
築城寿長 大和紡績㈱
水谷千代美 大妻女子大学
寺西英司 日華化学㈱
常盤勇斗 大日本塗料㈱
久保修一 イビデン㈱
西原和也 積水マテリアルソリューションズ㈱
中山武典 ㈱高秋化学
高橋靖之 ㈱高秋化学
高橋正行 ㈱高秋化学
内藤昌信 (国研)物質・材料研究機構
西谷伴子 ㈱サーフテクノロジー
井須紀文 ㈱LIXIL
宮崎真理子 ㈱日立製作所
中山敏 元・パナソニック㈱
有村直 パナソニック㈱
小村泰浩 パナソニック㈱
射本康夫 (一財)日本繊維製品品質技術センター
野島康弘 (一財)北里環境科学センター
石黒斉 (地独)神奈川県立産業技術総合研究所
鹿庭正昭 国立医薬品食品衛生研究所
藤本嘉明 (一社)抗菌製品技術協議会(SIAA)
三木慎一郎 光触媒工業会
【目次】
第1章 抗菌・抗ウイルス製品に求められるもの
1 ウイルス感染症に対応する抗ウイルス製品について
1.1 人類の歴史は,細菌やウイルスなどの病原体による感染症との戦いの歴史である
1.2 抗ウイルス薬の概観
1.3 科学技術の光と影
2 都市災害としてのCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)と抗ウイルス剤
2.1 はじめに
2.2 わが国におけるCOVID-19と季節性インフルエンザ
2.3 世界のCOVID-19発生状況
2.4 COVID-19の医療
2.5 おわりに
3 ウイルスの分類・構造・増殖の仕組み
3.1 ウイルスの分類
3.1.1 ウイルスとは
3.1.2 ウイルスの分類
3.2 ウイルスの構造
3.2.1 ウイルス粒子の基本構造
3.2.2 ウイルス核酸(ゲノム)
3.2.3 カプシド
3.2.4 エンベロープ
3.2.5 ウイルス抗原
3.3 ウイルスの増殖の仕組み
3.3.1 ウイルス粒子の宿主細胞への吸着
3.3.2 侵入と脱殻
3.3.3 ウイルスゲノムの複製・mRNAの転写(複製)
3.3.4 ウイルス遺伝子の発現(蛋白合成)
3.3.5 ウイルス粒子の形成と出芽
4 身の回りの感染経路を考える
4.1 はじめに
4.2 感染症制御のための3大原則
4.3 感染経路
4.4 感染経路対策
4.5 最後に
5 医療現場からみた日常生活での感染予防と抗菌・抗ウイルス
5.1 はじめに
5.2 マスクの真価:細胞レベルでのSARS-COV2感染部位
5.3 手:汚染物媒介感染
5.4 手洗い:目的に合致した正しい動作という意味での作法
5.5 足し算;派生事項
5.6 なぜうまくいかないか
5.7 おわりに
第2章 抗菌・抗ウイルス剤/製品の最新動向
1 無機系抗菌材料の開発動向
1.1 無機系抗菌材の開発動向
1.2 材料に対する好適抗菌試験
1.3 無機系抗菌材料
1.3.1 酸化物セラミックス
1.3.2 多孔質炭素の細菌吸着
1.3.3 複合材料
1.4 おわりに
第3章 抗菌・抗ウイルス剤の選び方・使い方
1 抗菌・抗ウイルス剤の選び方
1.1 抗菌・抗ウイルス剤の種類
1.1.1 抗菌剤の種類
1.1.2 抗ウイルス剤の種類
1.2 抗菌・抗ウイルス剤に求められる特性
1.2.1 抗菌・抗ウイルス特性
1.2.2 安全性
1.2.3 即効性
1.2.4 持続性
1.2.5 その他特性
1.3 薬剤添加以外の抗菌・抗ウイルス技術
1.3.1 加熱
1.3.2 紫外線照射
1.3.3 pH制御
1.3.4 ろ過
1.3.5 電場除菌
2 抗菌・抗ウイルス剤の使い方
2.1 樹脂混練技術への応用
2.1.1 熱可塑性樹脂の混練成型工程
2.1.2 樹脂表面での薬剤分布
2.1.3 応用技術とその測定方法
2.1.4 反応硬化性樹脂への応用と課題
2.1.5 実用化例
2.2 塗装技術への応用
2.2.1 塗料分散技術
2.2.2 薬剤最適配合技術
2.2.3 塗装処理における課題
2.2.4 実用化例
第4章 抗菌・抗ウイルス剤最新情報
1 抗菌分野で用いられるナノ材料
1.1 はじめに
1.2 銀・銅(Ag, Cu)系
1.3 酸化チタン(TiO2)系
1.4 酸化亜鉛(ZnO)系
1.5 アルカリ土類金属酸化物系(CaOが主成分)
1.6 おわりに
2 固定化抗菌・抗ウイルス剤Etakの特性とその抗菌・抗ウイルス効果
2.1 はじめに
2.2 固定化抗菌剤Etakとその抗菌効果について
2.2.1 タオルへの固定化と抗菌性
2.2.2 Etakの抗菌スペクトルについて
2.2.3 第四級アンモニウム塩の抗ウィルススペクトルとEtakの抗インフルエンザ効果について
2.3 Etakの安全性
2.3.1 変異原性試験(AMES試験)
2.3.2 マウスを用いた急性経口毒性試験
2.3.3 ウサギを用いた皮膚一次刺激性試験
2.3.4 ウサギを用いた連続皮膚刺激性試験
2.3.5 ウサギを用いた眼刺激性試験
2.3.6 ヒトパッチテスト
2.4 Etakの化粧品としての応用
2.4.1 口腔化粧品として
2.4.2 皮膚への固定化
2.5 おわりに
3 クマゼミの翅を模倣した抗菌材料の開発
3.1 はじめに
3.2 昆虫の翅にあるナノ構造と抗菌特性
3.3 ナノ構造の作製法とナノ構造表面の濡れ性制御
3.4 マクロな抗菌評価
3.5 1細胞レベルでの殺菌評価
3.6 まとめ
4 金属の抗菌特性をいかした微生物制御
4.1 はじめに
4.2 微生物腐食の誘導因子となる微生物の付着/局在
4.3 抗菌性金属が示す微生物の付着忌避の作用
4.4 抗菌剤としての金属の特性
4.5 抗菌性金属の可能性と展望
第5章 銅や銀を用いた抗菌・抗ウイルス剤
1 銅の抗菌作用と抗菌材料・製品の性能基準
1.1 はじめに
1.2 銅の抗菌作用について
1.2.1 「細菌などの増殖を抑える」,銅の抗菌作用のメカニズム
1.2.2 各細菌及びウイルスに対する銅の抗菌作用の試験結果
1.3 銅及び銅合金の抗菌材料・製品の性能基準
1.3.1 銅及び銅合金の「超抗菌性能」
1.3.2 「銅の超抗菌性能」を発揮する銅及び銅合金の種類
1.3.3 日本銅センター規格「超抗菌銅及び超抗菌銅製品の性能基準 JCDA0501」
1.3.4 超抗菌金属銅製品を用いた実証試験
1.3.5 日本銅センター独自の認証制度「CU STAR」(シーユースター)
1.4 おわりに
2 高分子/銀ナノ粒子複合抗菌・抗ウイルス材の均一固定化技術
2.1 はじめに
2.2 抗菌・抗ウイルス性材料としての銀ナノ粒子の特性
2.2.1 抗菌・抗ウイルス活性
2.2.2 生体及び環境への影響
2.3 高分子への固定化と,抗菌・抗ウイルス活性の発現
2.3.1 キトサン/銀ナノ粒子複合材料の抗菌・抗カビ・抗ウイルス活性
2.3.2 ウレタンゴム/銀ナノ粒子複合材料の抗ウイルス活性
2.4 固定化による抗菌活性の抑制
2.5 おわりに
3 金属酸化物の抗菌・抗ウイルス活性とその評価
3.1 はじめに
3.2 銅化合物や銀化合物の抗ウイルス活性について
3.2.1 銅化合物や銀化合物の抗ウイルス活性評価
3.2.2 銅酸化物の抗ウイルス活性のメカニズム
3.2.3 銅化合物や銀化合物の弱点
3.3 銅化合物・銀化合物以外の金属酸化物の抗ウイルス活性について
3.3.1 金属酸化物の抗ウイルス活性評価
3.3.2 MoO3の抗ウイルス活性を利用した材料
3.4 おわりに
4 一価銅化合物を用いた「Cufitec®」の開発と用途展開
4.1 はじめに
4.2 抗ウイルス加工“Cufitec®(キュフィテック)”の不活性化効果
4.3 一価の銅化合物の不織布製品への応用
4.3.1 不織布マスク・防護服への展開
4.3.2 アルコールウエットシートへの展開
4.4 一価銅化合物を分散した塗料・インキへの応用
4.5 一価銅化合物のアルコール消毒液への応用
4.6 おわりに
5 無機系抗菌・抗ウイルス加工剤「ノバロン®」,「ノバロン®IV」
5.1 はじめに
5.2 無機系抗菌剤「ノバロン」,無機系抗ウイルス加工剤「ノバロンIV」
5.3 銀系無機抗菌剤「ノバロンAG」シリーズ
5.3.1 ノバロンAGの特長
5.3.2 ポリエステル製卵パックへのノバロンAGZ330の応用例
5.3.3 ポリエステル繊維へのノバロンAG300の応用例
5.3.4 ノバロンAG300加工繊維のインフルエンザウイルス不活化効果
5.4 「ノバロンVZ」シリーズ
5.4.1 ノバロンVZの透明ABSへの応用例
5.5 無機系抗菌・抗ウイルス加工剤「ノバロン®IV」シリーズ
5.5.1 IV1000の性状
5.5.2 抗ウイルス効果
5.5.3 繊維製品へのノバロンIV1000の応用例(バインダーによる展着加工)
5.5.4 繊維製品へのノバロンIV2000の応用例(バインダーによる展着加工)
5.6 おわりに
6 無機系ガラス抗菌剤「イオンピュア」
6.1 社会環境の変化(コロナ禍における抗菌剤のニーズ動向)
6.2 抗菌剤の種類と「イオンピュア」の特徴
6.2.1 抗菌剤の種類と特徴
6.2.2 「イオンピュア」の誕生
6.2.3 「イオンピュア」の特徴
6.2.4 「イオンピュア」の抗菌メカニズム
6.2.5 「イオンピュア」の抗菌効果
6.2.6 「イオンピュア」の登録認可
6.2.7 「イオンピュア」の抗ウイルス性能
6.3 終わりに
第6章 光触媒系抗菌・抗ウイルス剤
1 可視光型光触媒による抗菌・抗ウイルス
1.1 はじめに
1.2 室内環境で抗菌・抗ウイルスを発揮する光触媒材料の設計指針
1.3 CuxO/TiO2の抗菌・抗ウイルス特性
1.4 総括
2 蛍光灯レベルでも有効な光触媒の開発
―複合化による光触媒の応用範囲の拡大の可能性―
2.1 はじめに
2.2 光触媒の高機能化の試みとしてのアパタイトとの複合化
2.3 アパタイトで光触媒を被覆する
2.4 アパタイトを被覆した酸化チタンの特徴
2.4.1 吸着・分解機能を有する
2.4.2 蛍光灯レベルのわずかな紫外線でも有効である
2.4.3 有機系の媒体に混合しても基材を分解しにくい
3 光触媒酸化チタンの添加によるレーヨン繊維の高機能化
3.1 はじめに
3.2 光触媒酸化チタン-シリカ複合体を添加したレーヨン繊維の機能性と力学物性
3.2.1 本研究の目的
3.2.2 試料
3.2.3 繊維の成形
3.2.4 実験結果とその考察
3.3 酵素処理による光触媒酸化チタン添加レーヨン繊維の機能性の向上
3.3.1 本研究の目的
3.3.2 繊維の酵素処理
3.3.3 実験結果とその考察
3.4 染色した光触媒酸化チタン添加レーヨン繊維の退色性と機能性への影響
3.4.1 本研究の目的
3.4.2 染色加工法
3.4.3 退色性の評価方法
3.4.4 実験結果とその考察
3.5 光触媒酸化チタンの添加による消臭性に優れたアクリル系繊維の開発
3.5.1 本研究の目的
3.5.2 繊維原料
3.5.3 繊維の作製
3.5.4 実験結果とその考察
4 光触媒コーティングによる室内の照明下でのウイルス不活性化
4.1 はじめに
4.2 検証背景
4.2.1 調査項目及び方法
4.2.2 日本での使用実績
4.2.3 施工
4.2.4 評価
4.2.5 結果
4.3 総括
4.3.1 光触媒コーティングによる室内の照明下でのウイルス不活性化
5 抗菌・抗ウイルスにおける光触媒の優位性及びフジコーが考えるより安全・安心な感染対策
5.1 はじめに
5.2 現状の主な新型コロナウイルス感染対策
5.2.1 接触感染対策
5.2.2 飛沫感染対策
5.2.3 エアロゾル感染対策
5.3 抗菌・抗ウイルスにおける光触媒の優位性
5.4 フジコーの主な衛生製品とその特長
5.4.1 空気消臭除菌装置
5.4.2 消臭除菌床タイル
5.4.3 除菌シート(開発中)
5.4.4 除菌パーティション(開発中)
5.5 フジコー製品を活用した,より安全・安心な感染対策
5.5.1 接触感染
5.5.2 飛沫感染
5.5.3 エアロゾル感染
5.6 まとめ
第7章 繊維への応用
1 SARS-CoV-2とナノファイバー
1.1 SARS-CoV-2の耐熱性
1.2 繊維表面でのSARS-CoV-2の生存時間
1.3 ナノファイバーによるSARS-CoV-2の不活化
1.3.1 ナノ金属粒子によるウイルスの不活化
1.3.2 ナノファイバーの柿渋染色によるウイルスの不活化
1.3.3 アンモニウム塩ポリマーによる抗ウイルス効果
1.4 ナノファイバーによる低圧力損失ウイルス阻止フィルター
2 銀ナノ粒子担持繊維の抗菌性能と抗ウイルス性能
2.1 緒言
2.2 金属銀ナノ粒子分散コロイドの抗微生物性能
2.3 繊維への金属銀ナノ粒子固定化技術の紹介
2.4 金属銀ナノ粒子担持繊維の抗菌性能評価
2.5 金属銀ナノ粒子担持繊維の抗ウイルス性能評価
2.6 結言
3 抗菌・抗ウイルス機能を持ったバイオミメティックプロテクション繊維
3.1 はじめに
3.2 バイオミメティクス(生体模倣)
3.3 抗菌・抗ウイルスにおけるバイオミメティクス
3.4 安全な抗菌・抗ウイルス繊維
3.5 抗菌・消臭繊維「デオメタフィ」
3.6 バイオミメティックプロテクション繊維「アレルキャッチャー」
3.7 おわりに
4 においに対する人体の生理反応と消臭抗菌性繊維を用いた不快臭対策法
4.1 はじめに
4.2 介護現場の不快臭の原因となる臭気物質
4.3 においに対する人体の生理反応
4.4 体臭を除去するための消臭抗菌性繊維
4.5 消臭性繊維と換気マットレスを使った局所消臭方法
5 繊維加工用抗ウイルス剤「ニッカノン」
5.1 はじめに
5.2 日華化学の抗菌,抗ウイルス剤
5.3 抗ウイルス性試験について
5.4 繊維加工における推奨処方について
5.5 性能評価結果
5.6 繊維以外への応用例
5.7 推奨処方例
5.8 ポリエステルフィルムへのコーティング例
5.9 おわりに
第8章 表面処理への応用
1 抗菌・抗ウイルス性を有する水性塗料の開発
1.1 はじめに
1.2 水性塗料の臭気低減
1.2.1 塗料中の臭気の原因物質
1.2.2 エマルションの臭気低減
1.2.3 添加剤の臭気低減
1.2.4 臭気評価
1.3 その他の特徴
1.4 抗菌・抗ウイルス性を有する塗料の開発
1.4.1 細菌とウイルス
1.4.2 光触媒型の抗菌・抗ウイルス剤
1.4.3 “COZY PACK Air”の抗菌・抗ウイルス性能
1.5 まとめ
2 抗ウイルスコート剤「ウィルヘルコート」の開発と応用展開
2.1 はじめに
2.2 背景
2.2.1 ウイルス感染と対策
2.2.2 接触による感染拡大防止
2.2.3 抗菌と抗ウイルス
2.2.4 抗菌と抗ウイルスのメカニズム
2.3 抗ウイルス化粧板(ウィルヘル)の開発
2.3.1 化粧板への抗ウイルス機能付与
2.3.2 抗ウイルス化粧板の施工実績
2.3.3 抗ウイルス空間実現のための要求と課題
2.4 抗ウイルスコート剤(ウィルヘルコート)の開発
2.4.1 抗ウイルスコート剤の開発
2.4.2 短時間での不活化効果・持続性・耐久性実現のための設計
2.4.3 ウィルヘルコートの特徴
2.4.4 抗ウイルス性能のモニタリング技術
2.5 抗ウイルスコート剤(ウィルヘルコート)の施工例
2.5.1 感染リスクの高い部分
2.5.2 施工プロセスとモニタリング
2.6 抗ウイルスコートの応用展開(ウィルヘルシリーズ)
2.6.1 ウィルヘルラインナップ
2.6.2 シーン毎の商品提案
2.7 まとめ
2.8 おわりに
3 抗ウイルス加工剤「ウィルテイカー」の開発
3.1 はじめに
3.2 抗ウイルス加工剤「ウィルテイカー」の特徴
3.2.1 ウィルテイカーの特徴
3.2.2 電子顕微鏡によるA型インフルエンザウイルス不活性化の様子
3.2.3 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対する効果
3.2.4 鳥インフルエンザウイルスに対する効果
3.3 繊維製品への応用
3.4 建材への応用
3.5 抗ウイルス加工剤の安全性について
3.6 おわりに
4 高機能抗菌めっき技術「KENIFINETM(ケニファイン)」とその展開
4.1 はじめに
4.2 ケニファインの概要
4.2.1 特長と利用技術
4.2.2 抗菌性
4.2.3 防かび性
4.2.4 抗ウイルス性
4.2.5 防藻性,ミズカビ抑制,ヌメリ抑制
4.2.6 安全性
4.2.7 その他の特性
4.3 ケニファインの適用例
4.4 おわりに
5 渋柿に倣う抗菌コーティング材料の開発と展開
5.1 はじめに
5.2 タンニンの化学構造と機能
5.2.1 分類と分布
5.2.2 生理機能
5.3 部分疎水化タンニン酸
5.3.1 合成
5.3.2 種々の金属基板に対するコーティング性能
5.3.3 部分疎水化タンニン酸の抗菌作用
5.4 おわりに
6 微粒子投射処理による抗菌・抗ウイルス表面の形成
6.1 はじめに
6.2 微粒子投射処理
6.3 微粒子投射処理表面
6.4 微粒子投射処理面の抗菌性能
6.4.1 大腸菌に対する抗菌力評価試験
6.4.2 黄色ブドウ球菌に対する抗菌力評価試験
6.5 微粒子投射処理面の抗ウイルス性能
6.6 おわりに
第9章 住宅材料への展開
1 住宅材料の抗菌技術とウイルス共生社会への課題
1.1 はじめに
1.2 家庭における節水と防汚・抗菌技術
1.3 抗菌について
1.4 トイレの防汚・抗菌技術
1.4.1 銀を用いた抗菌釉薬
1.4.2 抗菌釉薬中の銀の存在状態
1.5 おわりに―抗菌とウイルス共生社会―
2 住環境への適用に向けた抗菌材料技術
2.1 はじめに
2.2 サメ体表の微細構造に着目した表面構造設計
2.2.1 サメ体表の形状観察
2.2.2 BMDによる表面構造設計
2.3 抗菌材料への適用
2.3.1 バイオフィルム成長のメカニズム
2.3.2 検体の作製
2.3.3 菌の培養方法
2.3.4 菌の被覆率の定量化方法
2.3.5 菌培養の結果
2.4 おわりに
3 生活空間への抗菌・抗ウイルス技術―「帯電微粒子水」生成技術による細菌・真菌・ウイルスの抑制効果について―
3.1 はじめに
3.2 代表的な空気浄化技術
3.3 「帯電微粒子水」とは
3.4 「帯電微粒子水」にできる事
3.5 社会不安に応じたこれまでの効果実証
3.6 私たちの身の回りの微生物
3.7 病原微生物とは
3.8 「帯電微粒子水」のウイルスへの効果とメカニズム
3.9 「帯電微粒子水」の細菌への効果
3.10 「帯電微粒子水」の真菌への効果
3.11 まとめ
第10章 抗菌・抗ウイルス性能評価
1 繊維製品の抗ウイルス性能評価方法
1.1 はじめに
1.2 抗ウイルス性試験
1.3 JIS L 1922
1.3.1 適用範囲
1.3.2 ウイルスの測定方法
1.3.3 試験対象ウイルス
1.3.4 試験手順
1.3.5 抗ウイルス活性値の算出
1.3.6 抗ウイルス効果
1.4 SEKマーク繊維製品認証
1.5 今後の展開について
2 抗ウイルス剤の性能評価,評価方法
2.1 はじめに
2.2 評価試験に用いるウイルスの種類
2.3 ウイルスを取り扱うための施設について
2.4 各種試験規格と試験方法の概要
2.5 各試験規格の概要
2.5.1 EN試験法による抗ウイルス性評価
2.5.2 ASTM試験法による抗ウイルス性評価
2.6 試験手順の詳細について
2.6.1 作用停止液の確認
2.6.2 細胞毒性の確認
2.6.3 宿主細胞のウイルスに対する感受性確認
2.7 ウイルス定量法
2.7.1 プラーク法
2.7.2 TCID50法による感染量定量法
2.8 ウイルス株や細胞株の分譲機関
3 プラスチック製品の抗ウイルス性能評価方法
3.1 はじめに
3.2 抗ウイルス性試験
3.3 ISO21702
3.3.1 適用範囲
3.3.2 ウイルスの測定方法
3.3.3 試験対象ウイルス
3.3.4 試験手順
3.3.5 Antiviral activityの算出
3.4 SIAA抗ウイルス加工マーク運用
3.5 今後の展開について
4 光触媒素材の抗ウイルス試験法と性能評価
4.1 はじめに
4.2 光触媒素材の抗ウイルス性能評価試験方法
4.3 インフルエンザウイルス,ネコカリシウイルスを用いた抗ウイルス性能評価
4.4 新型コロナウイルスを用いた抗ウイルス性能評価
4.5 JISでは対応出来ない加工品を用いた抗ウイルス性能評価
4.6 性能評価で用いる標準光源
第11章 安全性能・耐久性評価・認証
1 抗菌剤・抗菌加工製品の安全性評価
1.1 化学物質・化学製品による健康被害に対する安全対策
1.2 化学物質・化学製品の安全性評価のための取り組み
1.2.1 国連による勧告
1.2.2 国レベルでの法規制・規則
1.2.3 バイオサイドに関する法規制
1.2.4 日本:抗菌加工製品に関するガイドライン
1.2.5 業界団体等による認証制度・自主基準
1.3 抗菌剤・抗菌加工製品,バイオサイドによる健康被害事例のトピックス
1.3.1 EU:革製ソファによるACD等の健康被害事例
1.3.2 韓国:加湿器殺菌剤による肺損傷事例
1.3.3 日本:重大製品事故と認定されたACD事例
1.3.4 抗菌剤・抗菌加工製品による健康被害事例等
1.4 抗菌剤として使用されるナノ材料等に関するトピックス
1.4.1 ナノ材料
1.4.2 日本:市販製品におけるナノ材料の使用実態
1.4.3 ナノ材料の規制
1.4.4 ナノ材料の安全性評価に関する取り組み
1.5 新型コロナウィルス感染症に関するトピックス
1.5.1 新型コロナウィルス感染症
1.5.2 日本:新型コロナウィルス感染拡大防止策「新しい生活様式」に関する取り組み
1.5.3 日本:抗菌剤を含めた代替消毒・除菌剤に関する取り組み
2 抗菌・抗ウイルス加工製品の認証と規制
2.1 はじめに
2.2 抗菌製品技術協議会(SIAA)の認証制度
2.2.1 抗菌・抗ウイルス加工製品の耐久性試験
2.2.2 抗菌・抗ウイルス加工製品の性能基準
2.2.3 抗菌・抗ウイルス加工製品の安全性基準
2.2.4 抗菌・抗ウイルス加工製品の表示規定
2.2.5 抗菌・抗ウイルス加工製品の認証・登録と及び認証マーク
2.2.6 抗菌・抗ウイルス加工製品の登録状況
2.3 抗菌・抗ウイルス加工製品の表示等に関する国内外の規制
2.3.1 日本国内の規制
2.3.2 米国の規制
2.3.3 欧州EUの規制
2.4 おわりに
3 光触媒抗菌・抗ウイルス製品の安全性・耐久性と評価方法の最近の動向
3.1 光触媒抗菌・抗ウイルス製品の試験方法標準化と製品認証制度
3.2 光触媒抗菌・抗ウイルス製品の性能判定基準
3.3 光触媒抗菌・抗ウイルス製品の安全性
3.4 光触媒抗菌・抗ウイルス製品の耐久性
3.5 光触媒抗菌・抗ウイルス製品の性能評価に関する最新の動向